オントロジー(1)

元ジャストシステム社長の浮川さんが作った会社MetaMojiからOntoGearというオントロジー工学をベースにしたツールが公開されるとのこと。

元ジャストシステム浮川氏のMetaMoJi、初の製品となる「OntoGear」を5月に公開

久しぶりに「オントロジー」という言葉をプレスリリースなどで見て勉強しなければ・・・と思った次第。というのも、この「オントロジー(ontology)」、ビジネスルールアプローチやBRMSと非常に関連がありまして・・・(もっとも「OntoGear」というツールはBRMSやBRAというよりもむしろ応用人工知能的なツールです)。

「オントロジー」とはもともと「存在論」という意味の哲学用語ですが、コンピュータの世界で使われるときには物事・概念の間の関係性を記述したモデルとでも言うのでしょうか。イメージ的には、用語間の関係としてみたクラス図とか概念データモデルというと近いかもしれません(実際のオントロジーの実例としては「法造~オントロジー構築・利用の研究サイト~」などを見てもらえばよいかと)。

で、オントロジーをビジネスルール(BRA、BRMS)の世界に持ってくると、これが実はファクトのモデル(fact model)になるわけです。実際、ビジネスルールを書いていく上での基盤となるファクトモデルは、ビジネスルールが対象とするドメインのオントロジーといえます。たとえば企業活動というドメインを考えた場合、まず用語としては「顧客」「注文」「従業員」・・・などがあげられ、その関係性としてのファクトは、「顧客は注文を出す」、「従業員には性別がある」・・・などといったことになりましょう。

(この項続く)

コメント

  1. […] このツールのセミナーを聴いていて以前読んだエンタープライズ・セマンティックWebの記事((1)、(2))を思い出しました。この記事はもう4年ほど前の記事でちょっと古いですが、現在の動向を見ていると、今回のAGRAといい、以前ブログに書いたMetamojiのOntogearといい、ようやくオントロジーを標榜したツールが製品化されるようになってきたのを感じます。時代はシンタックスの世界からセマンティクスの世界に突入していくのでしょうか。 […]

  2. […] このツールのセミナーを聴いていて以前読んだエンタープライズ・セマンティックWebの記事((1)、(2))を思い出しました。この記事はもう4年ほど前の記事でちょっと古いですが、現在の動向を見ていると、今回のAGRAといい、以前ブログに書いたMetamojiのOntogearといい、ようやくオントロジーを標榜したツールが製品化されるようになってきたのを感じます。時代はシンタックスの世界からセマンティクスの世界に突入していくのでしょうか。 […]

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