ハイパーオートメーションとは、複数の機械学習/AI、パッケージ・ソフトウェア、自動化ツールなどを組み合わせて活用し、一連の複数の業務を連動させて自動化することと言われています。
ハイパーオートメーションは、すでにさまざまな記事がネットで閲覧できるようになっており、たとえば本家ガートナーの
ハイパーオートメーションとは?RPAと何が違う?ガートナーが説く構築の3つのステップ
や、
「自動化の取り組み」という視点から考えるハイパーオートメーション ~計測・モニタリング・再評価まであらゆる手順を対象とする体制や仕組みづくりをトップダウンで推進
のあたりが参考になるかと。
ハイパーオートメーションは基本的には昔から言い古されている「業務の自動化」で、近年ではRPAに代表されるところではありますが、このハイパーオートメーションは何が新しいかというと、RPAからさらに進んでさまざまなツールを組み合わせて、より包括的な(ほぼ)完全な自動化を目指すところにあります。
RPA、AI/ML、DMP(意思決定プラットフォーム≒BRMS)…
これらを組み合わせて使うことによって、単純な定型作業の自動化にとどまらず、ちょっとした判断を含むような非定型作業をも自動化するという動きです。
ハイパーオートメーションではさらに自動で行われた結果をモニタリング、評価して、さらにパフォーマンスを改善していくといったところも含まれてきます*1。
*1:この辺はまさにDigital Decisioningというところとも関係してきます。いずれ記事にまとめようかと思っております。
このハイパーオートメーションについては、ハイパーオートメーションという言葉こそ使っていませんが、業務の自動化という視点で国内企業の現状を調査したレポートがあります。
ITR White Paper:業務自動化に向けた国内企業の現状と展望 (2022年8月)
ITRによる国内企業に対する業務の自動化に関してのアンケートの結果をまとめたレポートなのですが、その中に以下のような図が掲載されていました
この図を参照すると、現在の一般的な業務の自動化は、③~④程度までにとどまり、先進的な例ではチャットボットを使った⑤や、さらにAIを組込んだ⑥などがちらほらという感じでしょうか。ちなみにいわゆるDMP(Decision Management Platform ≒BRMS)も⑥に位置します(まあ、歴史的にみてもともとAIですし)*2。
*2:Digital Decisioningという概念は、この図で⑥および⑤に対応してきます。
さて、ハーパーオートメーション。人間の判断を含めた自動化、さらに結果をモニタリングしてパフォーマンスの改善を加えていく…。以下の例えに思い至りました。
(かなり)昔は1個1個手ではじいていたパチンコ、今はほぼすべてが玉をはじくこと自身は台が行って人間は結果をみながらハンドルで調整するタイプになってます。
オフィス作業についても1件1件手打ちしているようなものが、いずれは完全に自動化されて、人は、システムが自動で作業する様子を観察しながら、それを調整するのが仕事、という時代になっていくのでしょうね。
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