最近、日経BP社 ITproのメールマガジンで「最新ITの“古さ”を知らない危険」という記事を読みました。
まとめてしまえば
最新のIT関連キーワードXXは、つきつめてみると昔流行ったキーワードYYの話である
という発言を情報システム部長などのベテランからよく聞くということ。
そしてそれは、
ある意味正しいが、ある意味正しくない
ということ。これは、
確かに最近のIT関連技術のキーワードは、昔の技術キーワードの蒸し返しであることが多く、ベテランの言うことはそういった面で正しいと言えるが、一方で昔のブーム以降のさまざまな(周辺を含めた)技術の進歩を取り込んで、単純な蒸し返しに終わらない再挑戦、再々挑戦となっているという面で正しくない
というわけ。要するに
最近流行の技術は過去に存在した技術の蒸し返しであることも多いが、単純な蒸し返しであるというわけではない。したがって徒に否定してしまうのは正しくないが、一方で最近の技術を過去の経験と照らし合わせもせず無批判に取り入れるのは、過去と同じ失敗をしてしまう可能性があるのでそれもよくない。
ということのようです。
さて、上に挙げた記事では、実例として、
XXが「スマート…」なら YYが「ユビキタス」「ブロードバンド」「ニューメディア」
XXが「クラウド」なら YYは「ASP」「VAN」あるいは「仮想化」
が挙げられていましたが、今回の本題の話に入ると、さしずめ
XXが「ビジネスルール管理システム(BRMS)」なら YYは「エキスパートシステム」
といったところになるでしょう(ちなみにここで言っているBRMSとは例の記事のビジネスルール特化型のBRMSのことなので念のため、XXがオールインワン型のBRMSというのであれば、YYは自動生成???)。
したがって上の記事の主張に沿うならば、BRMSとエキスパートシステムとの対比と、過去の総括をやっておく必要がでてきます。実際、BRMSのことを上司に話したら、「昔のエキスパートシステムやルールベースの言語とどう違うの?」という質問をされた…という話も最近ちらほら耳にしていますし、
また、私が購読している海の向こう(というか言葉の壁の向こう)のブログでまさにこの対比がホットな話題となっていたりもします。
Follow-Up on ‘Harvesting Business Rules’: Business Rules vs. Expert Systems
Response to: Business Rules vs. Expert Systems: Same or Different?
Additional Response to: Business Rules vs. Expert Systems – Same or Different?
実は、かなり前に当ブログでも関連するようなことを話題にしており、
エキスパートシステムの思ひ出1(なぜ今またルールベースに光があたっているのか)
エキスパートシステムの思ひ出2(なぜ今またルールベースに光があたっているのか)
という記事があるのですが、読んでいてわかりにくい部分などもあるので、ここでは再度、ビジネスルール管理システムとエキスパートシステムとを対比しながらまとめておきましょう。
まず、今回のブームでのBRMSと過去のエキスパートシステムとの一番の大きな違いは
1.適用する対象の違い
と言えましょう。 (この項続く)
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